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カフェで出てくる抹茶ラテ、あの鮮やかな緑と甘いミルクの一杯を家でも作りたい。けれど自分で作ると色がくすんだり、ダマが残ったり、なんとなく粉っぽい。そんな経験はありませんか。抹茶ラテの作り方は、とてもシンプルです。ただ、ちょっとした順番と温度の違いで仕上がりがまるで変わります。

先にまとめると、1杯分は抹茶2g、お湯30〜40mL、牛乳150〜180mL、甘味はお好みで。大事なのは抹茶をふるってから少量のお湯でしっかりペースト状にすること。ここを丁寧にするだけで、ダマのない滑らかな抹茶ラテになります。

抹茶ラテがおいしくなる抹茶の選び方

ラテの味を決めるのは、シロップでもミルクでもなく抹茶そのものです。料理用抹茶はミルクに負けやすく、薄茶用またはラテ用グレードを選ぶと苦味が穏やかで色も鮮やかになります。粉の深緑が旨味の多さを示すひとつの目安です。

抹茶には大きく分けて薄茶用(ストレートで飲むための上質なもの)、ラテ・製菓用(ミルクや砂糖と合わせる前提のもの)、料理用(風味づけ中心)の3タイプがあります。ラテに向くのは、ラテ用または薄茶用。苦味が穏やかで、色が鮮やかな緑をしているものが目安です。料理用は渋味が強くミルクで割っても苦味が残りやすいので、飲みものには少し不向き。

選び方のポイントとしては、粉の色を見ること。鮮やかな深緑は旨味やアミノ酸が豊富な証拠で、くすんだ黄緑は古いか品質が落ちている可能性があります。品質の見分け方を詳しく知りたい方はセレモニアルグレード抹茶の選び方も参考になります。抹茶と碾茶の関係から理解したい場合は抹茶と碾茶の関係もあわせてご覧ください。

「抹茶オレ」と「抹茶ラテ」の違い

日本のカフェでは「抹茶オレ」と「抹茶ラテ」が混在していますが、基本的には同じ飲みものです。「オレ」はフランス語の「au lait」(ミルク入り)、「ラテ」はイタリア語の「latte」(牛乳)。どちらも抹茶にミルクを加えたもので、厳密な違いはありません。市販の「抹茶オレ」はインスタント粉末を指すことが多いものの、家で一杯作る手順は同じです。この記事のレシピは、どちらの名前で呼んでいてもそのまま使えます。

ホット抹茶ラテの作り方

ホット抹茶ラテは「ふるう→ペーストにする→ミルクと合わせる」の3ステップで完成します。抹茶2g・80℃のお湯30〜40mL・温めた牛乳150〜180mLが基本の分量です。抹茶を先にペースト状にしてからミルクを注ぐ順番を守るだけで、ダマのない滑らかな一杯になります。

材料と道具(1杯分)

  • 抹茶 2g(茶杓2杯、または小さじ1弱)
  • お湯 30〜40mL(80℃前後)
  • 牛乳 150〜180mL
  • 甘味料 お好みで(砂糖・はちみつ・メープルシロップなど)
  • 茶こし(目の細かいもの)
  • 茶筅またはミルクフォーマー

手順

  • 1. 抹茶を茶こしでふるいます。ボウルやカップの上で茶こしに抹茶を入れ、スプーンの背で押し通すだけ。さらさらの状態にしておくと、お湯を注いだときにダマがほぼ残りません。この一手間が仕上がりを大きく変えます。
  • 抹茶を茶こしでふるって茶碗に入れる
  • 2. 80℃前後のお湯を30〜40mL注ぎます。沸騰直後の熱湯ではなく、少し冷ましたお湯を使うのがポイント。熱すぎると「カテキン」(渋味に関わる成分)が出やすくなり、苦い抹茶ラテになってしまいます。
  • 3. 茶筅で手早く混ぜ、ペースト状にします。茶筅は前後にM字を描くように動かすと空気が入りやすく、きめ細かい泡が立ちます。15秒ほどで十分です。茶筅がなければミルクフォーマーやミニ泡立て器でも代用できます。
  • 茶筅で抹茶ペーストを点てている様子
  • 4. 牛乳を60〜65℃に温めます。このくらいの温度だと、牛乳の甘味を感じやすくなります。沸騰させるより丸い味になります。ミルクフォーマーで泡立てると、カフェらしいフォームミルクになります。
  • ピッチャーでスチームミルクを泡立てた状態
  • 5. カップに抹茶液を入れ、温めたミルクをゆっくり注ぎます。甘味を足す場合はミルクを注ぐ前、抹茶液が温かいうちに加えて混ぜておくと、全体に均一に行き渡ります。
  • 完成した抹茶ラテ

茶筅がない場合の代替方法

茶筅がなくても抹茶ラテは作れます。ミルクフォーマー(電動の小さな泡立て器)があれば、抹茶にお湯を注いだあと10〜15秒回すだけで十分。小さな泡立て器でも、ペースト状にしてからお湯を足す順番を守れば問題ありません。もうひとつはシェイカー。蓋つきの容器に抹茶とお湯を入れて15秒ほど振る方法で、ダマが残りにくく手軽です。

ただし味と泡のきめ細かさでは、やはり茶筅が一番。道具選びに迷ったら抹茶道具の選び方ガイドが役立ちます。基本の点て方は抹茶の点て方でも詳しく紹介しています。

アイス抹茶ラテの作り方

アイス版もホットと同じく「抹茶ペーストを先に作る」手順が基本です。氷で薄まる分、抹茶をホットより少し多め(2〜3g)にするか、お湯を少し少なくして濃縮液を作ると色と味をしっかり出せます。材料は抹茶2〜3g・80℃のお湯25〜35mL・冷たい牛乳150〜200mLです。

手順

  • 1. 抹茶を茶こしでふるい、お湯30mLでしっかりペースト状にします(ここはホットと同じ)。
  • 2. ペースト状になったら、氷を入れたグラスに抹茶液を直接注いで急冷します。
  • 3. 冷たい牛乳を150〜200mL加え、甘味が欲しければシロップで整えます。

色を鮮やかに保つコツ

アイス抹茶ラテの色がくすむ原因は、抹茶液がゆっくり冷めること。温度が中途半端な時間が長いと酸化が進み、茶色っぽく変色します。作ったらすぐ氷に注いで急冷するのが、鮮やかな緑を保つ近道です。

きれいな層を作る注ぎ方

カフェのようなグラデーションを作りたいなら、順番を逆にします。グラスに氷を入れ、先に牛乳を注ぎ、その上から抹茶液をゆっくり流し入れること。抹茶液のほうが密度が高いので、自然に沈みながら美しい層が生まれるんです。飲む直前にひと混ぜすれば味がまとまります。

牛乳・甘味料のガイド

抹茶ラテの味はミルクの種類で大きく変わります。牛乳(成分無調整)はコクとまろやかさが両立する定番で、初めて作る方に最もおすすめ。植物性ミルクではオーツミルクが抹茶の旨味と相性よく、泡立ちも安定しています。甘味料はミルクを注ぐ前、抹茶液の温かいうちに加えると均一に混ざります。

牛乳の種類別の相性

  • 牛乳(成分無調整): 泡立ちがよく、コクとまろやかさのバランスが取りやすい王道。再現性が高く、迷ったらこれです。
  • オーツミルク: 穀物由来の自然な甘味が抹茶の旨味と好相性。ラテアートも作りやすく、植物性ミルクの中でも扱いやすく、おすすめです。
  • 豆乳: 無調整豆乳は熱で分離しやすいので、調整豆乳がおすすめです。さっぱりとした後味で、甘味料を控えたい方に向いています。
  • アーモンドミルク: ナッツの風味が加わり、さっぱりした仕上がりに。ただし泡立ちにくいので、フォームミルクにはやや不向きです。

甘味料の選び方

砂糖はクセがなく味のバランスを崩しにくい安定の選択肢。はちみつは花の香りが抹茶と穏やかに重なり、少量で満足感が出ます。メープルシロップは独特のコクがアイスラテによく合います。和三盆は上品でやわらかな甘味で、抹茶の旨味を邪魔しにくい組み合わせ。お茶屋としては和三盆を推したいところ。

甘味料なしでおいしく飲むには

抹茶の品質が良ければ、甘味料なしでも十分おいしく飲めます。旨味が豊かな抹茶を選び、お湯の温度を80℃以下に抑えて苦味を出しすぎないこと。牛乳の甘味だけで成立する一杯になります。抹茶と緑茶の違いを知ると、なぜ抹茶は旨味が強いのかも見えてきます。甘さが足りないと感じたら、まず甘味料ではなく抹茶の量を少し増やしてみてください。味の輪郭が濃くなると、甘味が足りないという感覚が薄れることがあります。

よくある失敗と対処法

抹茶ラテで多い失敗は「ダマ」「苦味」「分離」の3つです。ダマは茶こしでふるう工程を省くと起こりやすく、苦味はお湯の温度が高すぎることが主因(80℃が目安)、分離はミルクが沸騰に近い温度になったサインです。それぞれ小さな工夫で改善できます。

  • ダマになる: 茶こしでふるう工程を省いていませんか。抹茶は湿気で固まりやすく、ふるわずにお湯を注ぐと溶け残りやすいです。ペーストを作る段階でしっかり混ぜることも大切。
  • 苦い: お湯の温度が高すぎるか、抹茶そのものの品質が原因です。沸騰直後のお湯ではなく、80℃前後に冷ましてから注ぐこと。それでも苦い場合は、ラテ向きのグレードの抹茶に変えてみてください。
  • 味が薄い: 抹茶の量が足りていません。甘味料を増やしても味は濃くならないので、抹茶を0.5〜1g増やすほうが効果的です。ミルクの量が多すぎる可能性もあるので、比率を見直してみること。
  • 粉っぽい: 茶こしの目が粗い、または湯量が少なすぎてペーストが十分にできていない場合に起きます。目の細かい茶こしを使い、お湯を注いだらすぐに混ぜ始めてください。

抹茶のカフェインが気になる方、特に夜に飲みたい場合は抹茶のカフェイン量も参考にしてみてください。

抹茶ラテとほうじ茶ラテ、どちらを選ぶか

同じ日本茶ラテでも、抹茶とほうじ茶では性格がかなり違います。抹茶ラテは旨味と苦味のバランスで味を組み立てる一杯。色も香りも鮮やかで、しっかりとした存在感があります。一方、ほうじ茶ラテは焙煎由来の香ばしさが主役。ナッツやキャラメルのような温かみのある香りが牛乳と自然に溶け合います。

朝や集中したいときは抹茶ラテ、夕方や食後にリラックスしたいときはほうじ茶ラテ。そんな使い分けがしっくりきます。ほうじ茶ラテの作り方はほうじ茶ラテのレシピで詳しく紹介しています。

私たちFETCが抹茶ラテを作るとき、いちばん気をつけているのは「ふるう」と「温度」の二つだけです。茶こしで丁寧にふるい、80℃のお湯でペーストを作る。この二手間で、家の抹茶ラテはぐっとカフェに近づきます。レシピ自体はまったく難しくありません。お気に入りの抹茶とミルクを見つけたら、毎朝の定番にできる一杯です。

よくある質問

抹茶ラテに向く抹茶はどんなものですか?

ラテ用または薄茶用で、鮮やかな緑色、穏やかな苦味、ミルクに負けない旨味がある抹茶が向きます。料理用は渋味が残りやすく、飲みものにはやや不向きです。

ホット抹茶ラテの基本分量はどれくらいですか?

1杯の目安は抹茶2g、80℃のお湯30〜40mL、60〜65℃に温めた牛乳150〜180mLです。茶碗や広口カップで15〜20秒ほど混ぜ、濃さは好みで調整します。

抹茶を先にふるう理由は何ですか?

抹茶は湿気で細かく固まりやすく、水に触れるとダマが残りがちです。茶こしで先にふるうと粉が均一になり、少量のお湯でも滑らかな濃縮液を作りやすくなります。

アイス抹茶ラテを薄くしないコツはありますか?

氷で薄まるため、抹茶2〜3gに80℃のお湯25〜35mLで濃縮液を作るのが目安です。冷たい牛乳は150〜200mLにし、濃くしたい場合は牛乳を少なめにします。

初心者が失敗しやすいポイントはどこですか?

多い失敗は、ふるわずにダマになること、熱すぎるお湯で苦くなること、牛乳を沸騰近くまで温めて風味が重くなることです。まず温度と順番を整えると改善しやすいです。