お茶は温度で味が変わる?美味しい淹れ方を解説します。
冷蔵庫?茶缶?お茶の味を美味しく保つ保存方法って?
お茶の茶葉や淹れ方にこだわる人はいますが、保存方法まできちんと気をつける人はどのくらいいるでしょうか。
お茶にとって保存方法はとても大事なことで、味が落ちる原因にもなってしまいます。
開封後のお茶は時間が経つとどうなる?
開封後の茶葉は、空気に触れれば触れるほど品質が低下します。
茶葉の香気成分は次第に揮発してしまうので香りが変化しますし、湿度にも弱く、酸化が進むことで味が劣化してしまうのです。
お茶の味が劣化する要因
茶葉は正しい方法で保存しなければあっという間に味や香りが落ちてしまいます。逆に言えば、正しい方法で保存すれば、長期間美味しいお茶を楽しむことができます。
茶葉が劣化する要因は大きく分けて「酸素(酸化)」「日光」「湿度」の3つです。
酸素(酸化)
酸素はお茶に含まれるカテキン・ビタミンCなどの成分を酸化させるため、味の低下の原因になります。また、茶葉や水色にも影響し、色が悪くなります。
そのため、開封後はしっかり空気を抜いて密封することが大切です。
日光
紫外線や日光により、茶葉の緑色を作る成分であるクロロフィルが退色して、茶葉や水色が緑色から褐色に変化します。
また、茶葉は香りがうつりやすい性質を持っているので、日光を当てることで日光臭がつくことも。日光などの光が当たらない暗所に保管するか、遮光する容器に入れて保管します。
湿度
茶葉中の水分が増加すると酸化が促進されてしまうため、味・色・香りなどに大きく影響します。そのため開封したままの状態での保存は厳禁です。
除湿された場所で保管や、湿気を通さない容器で保管します。
開封後の冷蔵庫保存はダメ?
開封後のお茶を冷蔵庫に保存する人は多いと思いますが、実はこれもあまり良くありません。
冷蔵庫は日光も遮断でき、湿気もなく温度も低いので、一見お茶の保存に適しているようにも感じますが、先述の通り茶葉は香りがうつりやすい性質を持っているので冷蔵庫の中の食材の匂いがついてしまいます。
また冷蔵庫を開閉する際、外との温度差で冷蔵庫内に霧が発生するので湿度が上がり、茶葉がその湿気を吸収する恐れがあります。
冷蔵庫から茶葉を出すときにも茶葉と外の温度差で水滴が発生し、茶葉がその水滴を吸収して鮮度が一気に落ちます。
なので、開封後のお茶は冷蔵庫ではなく、戸棚の中など暗くて湿度の低い場所で保存しましょう。
未開封の茶葉であれば冷蔵庫や冷凍庫で保存しても問題ありません。
お茶の保存に適した道具
茶筒
茶葉の保管に最適なのが茶筒。
蓋部分と本体がピタッと閉まるので密閉率が高く、湿気を防ぐことができますし、日光(光)も遮断してくれます。
茶筒にはさまざまなサイズがありますが、1ヶ月で飲みきれる茶葉の量が入る大きさを選びましょう。大きすぎると茶筒内で茶葉が酸素に触れる部分が多くなり、劣化が早まってしまいます。
ガラス製やプラスチック製は光を通すので選ばないようにしてくださいね。
アルミ袋
アルミは外部からの光や湿気を遮断してくれます。最近は茶葉の保存専用のアルミ袋も販売されているので、これを使えば簡単に茶葉の保存ができます。
お茶を買った際にすでにアルミ袋に入っていることも多いですよね。
その場合はしっかり密閉さえすればそのまま保存できます。
軟水と硬水、お茶の味はどう変わる?お茶に適した水質を解説します!
私たちが普段から何気なく飲んでいるお水の成分について考えたことはありますか?
実はお茶と水には「相性」があり、使う水によってお茶の味が大きく変わります。
この記事ではお茶の味に大きく影響する「軟水」と「硬水」について詳しくご紹介します。
軟水と硬水の違いって?
水には大きく分けて軟水と硬水があります。
水に含まれるカルシウムとマグネシウムの量を表した数値を「硬度」といい、1リットルに含まれる硬度が120mg以下の水を「軟水」、120以上の水を「硬水」に分けます。
日本は軟水が主流
私たち日本人に馴染み深いのは軟水です。
水道から出る水も軟水で、ペットボトルで売られているミネラルウォーターも軟水が主流。日本で硬水が採取できるのは、兵庫県西宮市など限られたほんのわずかな場所のみです。
硬水に比べて軟水には、マグネシウムやカルシウムなどのミネラルが少ないですが、そのぶん胃腸への負担が少く、お年寄りや赤ちゃんでも安心して飲むことができます。
また、洗濯洗剤やシャンプーなどの泡立ちがよく、石鹸カスが出にくかったり、髪や肌に優しいという特徴も持っており、水道水から硬水が出る国ではわざわざ軟水を使って洗い物をする人もいるほど。
ヨーロッパやアメリカは硬水
ヨーロッパやアメリカに旅行に行くと髪の毛がバサバサになったり、お腹がゆるくなったという話はよく聞きますが、これは、硬水に含まれるカルシウムやマグネシウムが原因です。
もちろん、硬水にはメリットもあります。
硬水には料理の食材の臭みを消したり、アクを出やすくする特徴があり、また豊富に含まれているカルシウムやマグネシウムが動脈硬化を予防してくれるともいわれています。
お茶を淹れるのに適しているのは?
軟水は口当たりがまろやかでさっぱりした味わいです。それに比べて硬水は口当たりが重く、苦味を感じる場合があります。
普段軟水を飲んでいる人が硬水を飲むと、違和感を感じることもあるでしょう。
お茶を入れるのに適しているのは「軟水」です。
硬度が高いとお茶の成分が溶け出しにくく、お茶の良さである旨味・渋味・苦味・甘味の絶妙なバランスが崩れてしまいます。軟水で淹れると、お茶が持つ成分がしっかり溶け出し、お茶本来の味を邪魔することなく引き出してくれます。
軟水で淹れたお茶に比べ、硬水で淹れたお茶は少し白く濁ることがありますが、これは硬水に含まれるミネラルと、お茶に含まれるタンニンが合わさることで起こる現象です。
ティーバッグと茶葉の違いについて
リーフで淹れたお茶と、ティーバッグで淹れたお茶どちらが美味しいと思いますか?
多くの人は茶葉から入れたお茶が美味しいと思っているようですが、実際のところはどうなのでしょうか。
ティーバッグと茶葉の違いって?
ティーバッグは分量を量って小分けされた茶葉がバッグに入っているもので、茶葉は何の加工もされていない状態の茶葉です。
茶葉は淹れる際に手間がかかりますが、その日の気分で茶葉の量を調整し、濃さなどを変えて飲むことができるのが特徴です。
ティーバッグは茶葉よりも手軽に簡単に淹れられ、洗い物などの片付けも楽で、持ち運びにも便利です。
ティーバッグは急須・ティーポットを使わず、茶器を持っていなくてもお茶を飲むことができるため、楽して美味しいお茶を飲むのに適した方法なのです。
使われている茶葉は同じ?
ティーバッグで淹れたお茶は茶葉に比べて味が落ちるというイメージを持つ人も多いようですが、実はそんなことはありません。ティーバッグの茶葉も、通常の茶葉と同じものが使われています。
ただし、ティーバッグの茶葉は細かく裁断されている場合が多く、このように通常の茶葉と比べて粒が細かく、粉末状になっているものが多いです。
しかも最近のティーバッグは形や素材にこだわり、より美味しいお茶が淹れられるよう工夫うされているものが多いので、ティーバッグのお茶の味の方が劣るということはありません。
ティーバッグでの美味しい淹れ方
ティーバッグを使ったお茶・紅茶の淹れ方をご紹介します。
飲みたい時にさっと飲めるティーバッグは、ただお湯を注ぐだけでも十分美味しいですが、いくつかポイントを抑えるだけで、さらに美味しいお茶になります。より美味しく飲みたい時はぜひ参考にしてください。
温度を意識する、煎茶は70〜80度
煎茶の場合はリーフと同じく、70〜80度のお湯で淹れるようにしてみてください。
お茶の苦渋味が抑えられ、旨味や甘味をより濃く感じられるお茶になります。
ただし、ほうじ茶など香ばしい系のお茶や紅茶は熱湯の方が香りがよく出るのでお茶の種類を確認しましょう。
参考記事:お茶の味わいと温度の関係
ティーバッグは揺らしすぎない
成分を出すためにティーバッグを上下に揺らしたり振ったりすることもありますが、ティーバッグは揺らしすぎると茶葉同士が触れ合って雑味が出やすくなるため、振るときは優しく4〜5回に収めます。
このようにお湯の中で立体的に広がるタイプのティーバッグの場合、バッグ内で茶葉がしっかりと対流するため、バッグを揺らす必要はほとんどありません。
お湯はティーバッグに直接かけない
上記と同じ理由です。お湯を注ぐ時はティーバッグに直接当てずにカップのふちから優しく注ぎます。
抽出時間は2~3分
お茶の種類や茶葉の状態によって抽出時間は変わるので、パッケージに書いてある目安時間を参考にしてください。
茶葉が細かい場合、お湯に触れる面積が大きい分抽出時間は短く済みますが、茶葉が自由に対流できないティーバッグの場合は少し長めに抽出をすることで、よりしっかりと味が出ます。
玉露の淹れ方
「お茶の王様」と讃えられる最高品質のお茶「玉露」は、高いものだと平均的な煎茶の20倍の価格がつくこともある、非常に価値の高い希少な高級茶です。
気軽に飲めるお茶ではありませが、せっかく飲むのであれば、ぜひ正しい淹れ方でその良さを存分に引き出して味わってください。
玉露の味わい・香り
玉露は一般的なお茶と比べて苦味が少なく、甘味・旨味が強くコクがあるまろやかな味わいです。香りが特徴的で、ほかのお茶にはない「覆い香」と呼ばれる青海苔のような独特の香りがします。感動するほどの美味しさは一度飲んだら忘れられません。
玉露を淹れる前に
まずは玉露を淹れる時に必要な道具などをまとめます。
使う道具
一般的な煎茶を入れる時とほとんど同じですが、せっかくの高級茶をじっくりと丁寧に淹れるために本格的な道具もご紹介します。
宝瓶(ほうひん)
持ち手のない急須です。玉露や上級煎茶など旨味をしっかり引き出して飲みたいお茶に使います。
玉露は低い温度でじっくり抽出するので、茶器が熱くならず、持ち手が必要ありません。
宝瓶は一般家庭にはなかなか置いていませんが、高級茶が多く生産されている宇治地方では広く普及しています。
宝瓶がない場合は普通の急須でも問題ありません。
湯冷し
沸かしたお湯を冷ます道具です。玉露は低い温度でじっくり抽出するので湯冷しを使い、温度を下げたお湯を使います。ない場合は急須にお湯をいれ、そのお湯を茶碗に注ぎ、また急須にお湯を戻し茶碗に注ぐ…を繰り返します。
茶碗(湯のみ)
玉露はごくごく飲むお茶というより、少量を味わいながら楽しむお茶です。
できれば小ぶりの茶碗(湯のみ)がいいでしょう。
もちろん、ない場合は普通サイズの湯のみやマグカップでも大丈夫。
茶さじ
茶さじを持っていない場合は、家にあるティースプーンや計量スプーンでも代用できます。お茶1杯分は約3グラム、ティースプーンだと山盛り1杯ほどです。
実は茶さじにはコレクターがいるほどさまざまなデザインがあります。もし持っていない方はお気に入りの茶さじを探してみるのも楽しいかもしれません。
これらがあれば玉露は淹れられますが、もしより美味しく淹れたいのなら鉄瓶を使うことをお勧めします。
鉄瓶は鉄でできた湯を沸かす道具で、この鉄瓶を使うことで中の水に鉄が混ざり、滑らかな口当たりになります。
また、玉露は温度調節が重要なので不安な人は温度計も用意したほうが良いでしょう。
使う水・温度
お水には軟水と硬水があり、お茶によって合う合わないがあります。
硬水は軟水よりもカルシウムとマグネシウムイオンを多く含むのですが、これらがお茶の苦味を抑えるので、お茶本来の味のバランスが崩れてしまいます。
お茶そのものの成分や味を引き出すのは軟水で、玉露など日本のお茶に合う水は軟水です。
日本の水道水は基本的に軟水なので水道水を使っても問題ありません。
お湯の温度は通常の煎茶より20度ほど低い、50度〜60度のぬるめのお湯でじっくり抽出します。
お茶と温度の関係を詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。
玉露の淹れ方
玉露の淹れ方は以下の通りです。
宝瓶(急須)にお湯を入れる
沸かしたお湯を宝瓶に入れ、人数分の茶碗に注ぎます。
湯を冷ます
茶碗の湯を湯冷しに注いで湯の温度が50度〜60度に下がるのを待ちます。早く冷ましたい場合は、湯冷しから茶碗に湯を注いでまた湯冷しに戻すと早く温度が下がります。
宝瓶(急須)に茶葉を入れる
ひとり分につき3グラムが目安です。
玉露は最高級茶葉です。茶筒から茶葉をすくう際は茶葉が折れないように優しくすくいましょう。
宝瓶にお湯を注いで待つ
湯冷しのお湯を宝瓶に注ぎます。
茶葉がゆっくり開きますので、2〜3分ほど待ちます。
茶碗にまわし注ぐ
人数分の茶碗に少量ずつまわし注ぎます。最後は宝瓶を振って最後の一滴までしっかりと注いでください。
2煎目はすでに茶葉が開いているので1煎目より少しだけ高めの温度のお湯で淹れましょう。
1煎目とはまた違った味と香りを楽しむことができますよ。
烏龍茶(中国茶)の淹れ方
烏龍茶を茶葉から入れたことがある人は限りなく少ないかと思います。
飲むときもホットではなくてアイスで飲むことがほとんどですよね。
手間はかかるけど温かくて美味しい烏龍茶、自分で淹れてみませんか?
烏龍茶の味わい・香り
烏龍茶は水色が茶色で、緑茶や紅茶に比べると香りが特に香ばしく、ほんのり苦味があるのが特徴です。
後味がすっきりしているので、中華料理など脂っこいものや味の濃いものを食べた後に好んで飲まれます。
烏龍茶を淹れる前に
烏龍茶は他のお茶に比べて淹れるのに手間がかかり、あまり馴染みのない道具も必要です。
この記事では本格的な烏龍茶の入れ方や使う道具をご紹介します。
使う道具
烏龍茶を本格的に淹れるためには多くの茶器が必要です。
烏龍茶を本格的に入れようとすると下記のような茶器を揃える必要がありますが、家で手軽に淹れたい場合は、専用の茶器がなくても普段緑茶を入れる時に使う急須や湯のみなどがあれば淹れられるので安心してくださいね。
茶盤(ちゃばん)
烏龍茶(中国茶)は淹れるときに何度もお湯を注いだりこぼしたりするため、溢れたお湯を受ける台座のようなものです。
茶壺(ちゃつぼ)
お茶を入れる急須のことです。中国の急須は日本のものより小さなことが多いです。
また、湯のみに直接茶葉を入れて蓋をして蒸す「蓋椀(がいわん)」や、日本でも玉露などの上級茶を淹れる時に使うことがある取っ手のない急須「宝瓶(ほうびょう)」などの道具が使われることがあります。
茶杯(ちゃはい)
湯のみ(茶碗)のこと。茶杯は中国茶を飲むときに使われる小ぶりの湯のみです。
中国茶は味がしっかりしているものが多く、ガブガブ飲むというより、少量をじっくり飲むためサイズが小さく作られています。
茶船(ちゃぶね)
茶壺(急須)や茶杯(湯のみ)にお湯をかけて温める際の受け皿の役割をします。
茶海(ちゃかい)
茶海はお茶の濃度などを均等にするための道具で、紅茶でいうサーブ用ポットのようなものです。
茶荷(ちゃか)
茶葉を急須に入れるときに使います。茶さじと同じ役割で、なければスプーンで代用できます。
茶鋏 (ちゃばさみ)
茶海(湯のみ)をつかぬときに使う道具で、トングのようなものです。
さらに本格的に淹れたい人は、お湯を沸かすときに鉄でできた鉄瓶という道具でお茶を沸かすと、鉄瓶の鉄がお湯に混じり、まろやかな味になるのでおすすめです。
使う水・温度
紅茶や緑茶は水の性質によって味に影響が出ますが、烏龍茶はほかのお茶に比べ影響を受けにくいので軟水でも硬水でも問題ありません。
使うお湯の温度は高温で95度〜100度がベストです。緑茶は温度が高すぎると苦味が出ますが、烏龍茶にはその心配がなく、高温で淹れることでしっかりと香りが出ます。
お茶の温度について詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。
烏龍茶の淹れ方
まずは烏龍茶の本格的な淹れ方をご紹介します。
茶器を温める
茶船の中に茶壺と茶杯を入れ、茶壺と茶杯にまんべんなくお湯をかけて温めます。
茶盤に移す
温まった茶杯を茶盤の上に移動させます。茶杯は素手ではなく茶鋏を使って1つずつ移します。
茶壺に茶葉を入れる
茶葉は茶壺の底が見えなくなるくらいの量を目安に入れます。
洗茶をする
熱湯を茶壺にいっぱいいっぱい注ぎ、すぐにそのお茶を茶海に移します。
そして茶海のお茶を茶杯に注ぎます。この時、茶壺にお湯が残らないよう最後の一滴までしっかり注ぎきってください。
烏龍茶の茶葉は硬く乾燥しているので、洗茶をすることで硬い茶葉をほどき、お茶の成分や香りを抽出しやすくします。
茶壺に熱湯をなみなみ注ぐ
茶壺に再度熱湯を注ぎます。溢れるくらいたっぷり注いでください。
アクを取る
茶湯の表面に泡(アク)が出てくるので、それを茶壺の蓋で擦るように取ってそのまま蓋をします。
茶壺を温める
先ほど茶杯に入れていたお茶を茶壺にまわしかけて温めます。
お茶を茶海に移す
だいたい1分ほど(素焼きの茶壺なら表面の水分が渇いたのを目安に)経ったら、茶壺をクルッと1回まわして底に付いた水分をきり、一度茶海に入れてお茶の濃さを均一にます。
この時、最後の一滴までしっかり出しましょう。
お茶を淹れる
茶海のお茶を茶杯にまわし注げば完成です。熱々のうちにどうぞ。
以上が本格的な烏龍茶の淹れ方です。
家にあるもので簡単に淹れたい場合は、お湯の温度や茶葉の量はそのままに、急須と湯のみにお湯をかけて温めた後、急須に茶葉を入れ、お湯を入れて1分蒸して湯のみにまわし注ぎます。
緑茶を入れる時とほとんど一緒ですが、烏龍茶は熱湯を使うことが重要です。
紅茶の淹れ方
緑茶と比べると紅茶を茶葉から淹れる人は少ないのではないでしょうか。
ティーバッグの紅茶も十分に美味しいですが、自分で1から入れた紅茶の味は格別ですよ。
ぜひ美味しい紅茶でいつもよりワンランク上の贅沢なティータイムお過ごしください。
紅茶の味わい・香り
紅茶は、緑茶やウーロン茶に比べて華やかで優しい香りと味わいを持ち、水色も濃い赤色です。
種類によって、クセの強いものから、あっさりとした万人受けするものまで味の幅が広く、はっきりと味の違いがわかるのも特徴です。
紅茶を淹れる前に
紅茶は極論、ティーストレーナーとマグカップがあれば淹れられますが、もし紅茶を本格的に淹れるとなると以下の道具が必要です。
使う道具
ケトル
お湯が沸かせるものなら、鍋ややかんでも大丈夫です。
しかし、紅茶は使うお湯が重要で、酸素を多く含んだお湯を使うことでより美味しい紅茶になります。短時間で素早く沸かすことで水の中の酸素が失われにくくなるので、手早く沸かせるケトルがおすすめ。
中でも銅のケトルは熱伝導がよく、紅茶大国・イギリスでも紅茶を入れる際には銅のケトルを使う人が多いそうです。
ティーポット
美味しい紅茶を入れるために最も重要な過程である「ジャンピング」はこのティーポットにかかっています。
ジャンピングとは、ティーポットの中で茶葉が上下に動くこと。ジャンピングによって茶葉が開き、紅茶の旨味などの成分が抽出されます。
茶葉がジャンピングしやすい丸型のティーポットがおすすめです。
ティーカップ
可愛いデザインがたくさんあるのでぜひお気に入りのティーカップを見つけてください。
ティーカップがない場合はマグカップや湯のみでも大丈夫です。
ティーストレーナー
急須のように茶こしが付いているティーポットもありますが、茶こしが付いていない場合はティーストレーナーが必要です。目が細かいものを選びましょう。
これに加えて、あるとより良いこだわりの道具もご紹介しましょう。
鉄瓶
お湯を沸かす道具で、鉄でできているので直火で沸かすことができ、さらにお湯に鉄分が混ざりまろやかな口当たりになります。
サーブ用ポット
2杯3杯と飲むときは、お茶が抽出されすぎないようにサーブポットを使うと良いでしょう。特にお客様に出すときは見た目も華やかになります。
ティーメジャー
茶葉を計るスプーンのことで、「茶さじ」「キャンディースプーン」「ドザール」などいろいろな呼び方があります。
もし持っていなくてもティースプーンで代用できます。ひとり分だと茶葉はティースプーン1杯ほどです。
使う水・温度
お茶の中でも紅茶は特に水の影響を受けやすいお茶だといわれています。
水には「軟水」と「硬水」がありますが、紅茶に合うのは軟水です。ちなみに日本の水道から出るのは基本的には軟水で、しかも日本の水道水は特に紅茶と相性がいいそうです。
硬水はタンニンの抽出を抑えて苦味が出にくくなりますが、軟水は茶葉の持つ成分をそのまま引き出してくれます。
また紅茶は緑茶に比べて高温の90度〜100度のお湯で淹れます。
紅茶の淹れ方
紅茶の美味しい入れ方をご紹介します。
お湯を沸かす
ボコボコと大きく沸騰するまで沸かします。
ポットとカップを温める
沸騰させたお湯をポットとカップに注ぎ温めて、そのお湯は捨てます。
茶葉をポットに入れる
茶葉の目安は1杯あたり2.5〜3グラムほど。ティーメジャーがない場合はティースプーンを使います。ティースプーンだと中盛り〜山盛り1杯でひとり分です。
お湯を注ぐ
沸騰したお湯を注ぎます。1杯あたり150mlくらいが目安です。この時にティーポットの中で茶葉が上下に動く「ジャンピング」をします。ジャンピングによって美味しい紅茶ができますが、わざとお湯を勢いよく注いで無理にジャンピングさせる必要はありません。普通に注いでください。
時間を計ってしっかり蒸らす
時間は紅茶によって変わるので紅茶が入っていたパッケージに書いてある時間を確認してください。抽出時間によって成分がしっかり抽出できなかったり、苦渋味が強くなったりするので時間は正確にはかりましょう。
目安としては、細かい茶葉で2分半〜3分、大きい茶葉で4分〜5分ほどです。
紅茶を注ぐ
ティーストレーナーを使ってカップ注ぎます。まわし注いで濃さが均等になるようにしましょう。
お茶のドリップバッグって?美味しいお茶の淹れ方もご紹介します!
急須を使わなくても、気軽にお茶を淹れることができる「ドリップバッグ」という道具をご存知でしょうか?
急須やティーポットを持っていない方や、オフィスや公園など、自宅外で美味しいお茶が飲みたい方にもおすすめのドリップバッグ。
ここでは、そんなドリップバッグの紹介や、ドリップバッグを使った美味しいお茶の淹れ方をご紹介いたします。
お茶のドリップバッグって?
お茶用のドリップバッグは、写真のように、湯呑みやカップにかけて使える抽出器具。
ドリップバッグを使えば、急須やティーポットを持っていない方や、オフィスや公園など、自宅外でお茶を淹れる場合にも、簡単に美味しいお茶が淹れられます。
出がらしもバッグごと捨てられるので、急須の茶葉の処理が面倒に感じていた方にもおすすめです!
私も普段からいろいろな道具を試していますが、急須で淹れるのとほとんど遜色ないクオリティのお茶が、簡単に淹れられるので、とても重宝する抽出器具です。
コーヒーのドリップバッグとの違いは?
ドリップバッグと聞くと、コーヒーのそれをイメージする方も多いかもしれませんが、お茶とコーヒーではドリップバッグは大きく異なります。
コーヒーのドリップバッグとの最大の違いは、茶葉がお湯に浸ることです。
一般的にコーヒーをドリップで淹れる場合、豆にお湯をかけ、短い時間でカップまで落とす「透過」という方法で抽出されるのに対し、お茶の場合は茶葉全体をお湯に漬け込んだまま時間を置く「浸漬」という方法で抽出がされます。
新鮮なお湯が供給され続ける「透過」の方が、より多くの成分が抽出がされるのですが、お茶を「透過」で淹れようとすると苦渋味が強く出てしまい、味わいのバランスが崩れてしまいやすいというデメリットがあります。
「浸漬」の場合、成分の抽出が緩やかに逓減していくため、過抽出が抑えられ、味わいのバランスの取れたお茶が淹れやすいのです。
ですので、お茶用のドリップバッグは、茶葉がしっかりとお湯に浸る様に、バッグの部分が深く作られているのです。
ドリップバッグを使った美味しいお茶の淹れ方
淹れ方次第で、ティーバッグよりも美味しく、急須と遜色のない美味しさのお茶が淹れられるドリップバッグ。
ドリップバッグで美味しいお茶を淹れる方法をご紹介します。
①ドリップバッグを湯呑み(カップ)にかけ、茶葉を4g入れる
この時、お湯を注いだ際に茶葉がきちんとお湯に浸るかどうかにご注意ください。深い器ですと、お湯が茶葉まで届かず、しっかりと抽出されない場合があります。
②60~80℃で沸騰させたお湯120mlを茶葉の上にゆっくりと注ぎます。
③2分ほど抽出をしたら、ドリップバッグを開いたまま、2〜3回ほどお湯の中で揺らす
ポイントは、ドリップバッグを閉じないこと。茶葉同士が触れ合うことで成分の抽出が進みやすくなるものの、雑味の原因にもなってしまいます。
ドリップバッグを開いたまま、茶葉同士にゆとりがある状態で揺らしてあげることで、適度な味わいが抽出されます。
④ドリップバッグを持ち上げ、最後の一滴が落ちるまで待つ
ドリップバッグに残ったお茶には、茶葉の旨味がたっぷりと詰まっています。
バッグを持ち上げたまま、その最後の一滴が落ち切るまで、ゆっくりと待ってあげてください。
すすり茶って?
皆さんは「すすり茶」という言葉を聞いたことがありますか?
おそらくほとんどの方がすすり茶の存在を知らないのではないかと思います。
この記事では知る人ぞ知る通な飲み方、「すすり茶」についてご紹介します。
すすり茶って?
すすり茶とは、急須を使わず蓋付きの茶碗(湯のみ)に直接水と茶葉を淹れて飲むお茶のことです。
飲む時に茶葉が口に入らないように蓋を少しずらして茶葉を抑えながら、茶碗を傾け、蓋の隙間からにじみ出たお茶をすすることから「すすり茶」と呼ばれています。
かなり特殊な飲み方なので飲んだことがない人が大半かと思いますが、少しずつしか飲めないぶん、温度の変化や抽出時間で変わるお茶のさまざまな味を楽しむことができる風情のある飲み方です。
また、ごく少量の水で抽出するので、お茶の旨味・甘味をダイレクトに感じることができます。
蓋がなくても飲める
すすり茶は蓋がなくても飲むことができます。
茶碗や小皿に茶葉と少量のお水を入れて、口に茶葉が入らないように口を小さく開けてほんの少しずつ飲みます。
蓋があるすすり茶と味は同じですので、すすり茶が気になる方はぜひ試してみてください。
すすり茶に適したお茶
すすり茶はお茶の甘味・旨味を存分に味わうための飲み方なので、旨味が濃い玉露やかぶせ茶、上級煎茶に適しています。
すすり茶は「究極の玉露の飲み方」ともいわれています。
高級茶の味わいを存分に抽出したお茶を最後の一滴までお楽しみください。
氷出しのやり方
すすり茶の氷だしのやり方をご紹介します。
茶碗に茶葉入れる
玉露などの茶葉を4g〜5g入れます。この時なるべく茶葉が広がるように入れると茶葉の成分が抽出されやすいです。
茶碗に氷を入れる
すすり茶の特徴は少量の水でじっくり味わって飲むことです。氷は20cc分ほどの少量を入れます。
溶けるのを待って飲む
氷が溶けたのを確認したら、蓋を少しずらし、茶碗を傾け、蓋の隙間から少しずつお茶を飲み味わいます。
最後の一滴まで味わう
最後は、蓋をひっくり返して、茶碗に残ったお茶の雫を蓋の上に垂らして飲み干します。
飲み終わったら茶葉もいただく
通常、お茶を抽出した後の茶葉は捨てる方が多いと思いますが、特に玉露などの高級茶葉は茶葉が柔らかいのでぜひ最後に召し上がってください。
塩や醤油、酢醤油などで味付けして食べると口にお茶の味が広がり美味しいですよ。
お茶の出がらしは食べられる?お茶のおひたしの作り方
お茶を淹れた後の出がらしの茶葉、そのまま捨てていませんか?
実は茶葉は美味しく飲めるだけでなく、そのあと食べることもできるんです。
ここでは溶け残った豊富な栄養素を丸ごと摂ることができる「お茶のおひたし」の作り方をご紹介します。
出がらしのお茶は食べられる?
出がらしの茶葉は食べられると聞いて驚かれるかもしれませんが、茶産地である京都府や静岡県ではよく食べられており、珍しいことではありません。
出がらしといっても味や香りが全て出尽くしているわけではないので、口に入れた瞬間にふわっとお茶の味と香りが広がります。特に玉露などの高級茶の茶葉は苦味もなく、コクや旨味も残っているので意外にも美味しく食べられるのです。
お茶のおひたしの作り方
近年は健康志向ブームで出がらしの茶葉を使ったレシピが数多く存在しますが、今回はその中でも特に簡単な「お茶のおひたし」の作り方をご紹介しましょう。
材料
- 出がらしの茶葉:適量
- 醤油:少々
手順
①急須から取り出した茶葉をキッチンペーパーなどに包んで水分を軽く取ります。
②茶葉を小皿に盛り、醤油を数滴たらして完成です。
醤油以外にも、ポン酢やめんつゆで作っても美味しいですし、鰹節・ごま・すりおろし生姜・唐辛子・塩など薬味を加えてアレンジしても美味しく食べることができます。
苦味が気になる方は、2.3煎出した後の茶葉を使えば苦味が減って、さっぱりした味わいになります。
おひたし以外でも、ふりかけにしたり、チャーハンに混ぜたり、佃煮にしたり、シフォンケーキなどの生地に混ぜて使ったりと使い道はたくさんあります。
お茶をおひたしで食べるメリット
茶葉には栄養素が豊富に含まれていますが、その栄養素は水に溶ける「水溶性」と油に溶ける「脂溶性」の2つに分けられ、お茶の栄養素の約7割が脂溶性です。
水溶性の栄養素であるカテキン・カフェイン・テアニン・ビタミンCも、その全てがお湯も溶け出す訳ではなく、お茶の豊富な栄養素の7割以上が茶葉に残ったままの状態なのです。
ちなみに茶葉に含まれる脂溶性の栄養素はβカロチン・ビタミンA・ビタミンE・クロロフィル・食物繊維などがあり、特に血行を改善してくれるといわれているビタミンEは、ほうれん草の25倍も含まれています。
茶葉を直接食べることで、水に溶けずに茶葉に残った豊富な栄養分を丸ごと摂ることができるのです。
<関連リンク>
夏に飲みたい!水出し・氷出し茶の作り方
暑い夏の日、喉が渇いているときに飲む冷たいお茶は本当に美味しいですよね。
コクのあるすっきりした味わいは喉を潤すだけではなく、気分もリフレッシュできます。
みなさんは。水出しのお茶や氷出しのお茶の事、どれくらいご存知ですか?
お茶の水出し・氷出しって?
お茶の水出し・氷出しとは、文字どおりお茶をお湯ではなく、水や氷で入れること。
お茶は使う水の温度によって抽出される成分も変化するので、同じ茶葉を使っても驚くほど味が変わります。
お湯で淹れたお茶と何が違うの?
緑茶は抽出温度が低ければ低いほど、苦味の元になる「カテキン」が抽出されにくくなりますが、甘味・旨味の元になる「アミノ酸」は変わらず抽出されるので、水出し・氷出しのお茶は苦味が少なく旨味・甘味の強いまろやかな味わいになります。
特に氷だしは水出しよりも温度が下がるため、より旨味たっぷりで深いコクのある味に変化します。
また、水出し・氷出しは色の変化も少ないので、時間が経っても水色は美しい緑色のまま。お湯で入れるお茶に比べてカフェインも激減するので寝る前の1杯にもおすすめです。
水出しのやり方
水出しのやり方はいくつかありますが、中でもオーソドックスなやり方をご紹介します。
冷水を用意する
水は水道水をそのまま使うのではなく、一度沸騰させて冷やした水・ミネラルウォーター・浄水器の水などを使います。
お茶パックを準備する
お茶1リットルあたり、10g〜15gの茶葉を用意しお茶パックに入れます(大さじ1杯がだいたい5g)。
お茶パックがない場合は、茶葉を直接冷水ポットに入れても問題ありません。その場合、お茶を注ぐ時に茶こしを使うことをおすすめします。
冷水ポットでお茶を作る
お茶パックを冷水ポットに入れ、冷水を注ぎます。
冷蔵庫に入れて3時間〜6時間待てば完成です!
氷出しのやり方
水出しのお茶は作ったことがあっても、氷出しはしたことがない人が多いと思います。
水出しよりさらに甘味・旨味が抽出されてとっても美味しいのでぜひお試しください!
今回は1リットル分と仮定してご紹介します。
氷を用意する
1リットル分の氷を用意します。
茶葉を冷水ポットに入れる
15g〜20g(大さじ3杯から4杯ほど)の茶葉を冷水ポットの底におきます。この時、茶葉はなるべく広げるようにおくと茶葉の成分が抽出されやすくなります。
氷を入れて溶けるのを待つ
その上から氷を入れて、氷が溶けるまで待ちます。じっくり時間をかけて旨味成分がたっぷり抽出されていきます。
飲む前に軽く振る
氷が溶けたら出来上がりですが、コップに注ぐ前にポットを優しく振ってください。
底に沈んでしまったお茶の成分やエキスが均等に混ざり、味のバランスが良くなるとともに、水色も綺麗になります。
冷水ポット以外でも、急須などでももちろん作れます。
煎茶・深蒸し煎茶の淹れ方
普段飲んでいる煎茶も、少しの手間とこだわりでぐんと美味しくなることをご存知ですか?
この記事では、年間数百種類のお茶を飲んできたFETCが考える、煎茶・深蒸し煎茶の美味しい淹れ方をご紹介します。
煎茶・深蒸し煎茶を淹れる時のポイント
紅茶やウーロン茶と比べて、繊細な香りと旨味や甘味を楽しめるのが煎茶の魅力です。
清々しく爽やかな香りと、苦味・渋味・旨味のバランスを楽しむために気を付けていただきたいのは2点。
お湯の温度と茶葉・お湯の量です。
煎茶を淹れるお湯の温度は?
お茶は、お湯の温度が高ければ高いほど、渋味と苦味が強く抽出されます。
これは、渋味成分であるカテキンと苦味成分であるカフェインの溶出温度が高いためで、その逆に旨味成分であるテアニンなどのアミノ酸は低温でも抽出がされやすい成分です。
そのため、高い温度では苦渋味がしっかりと出たお茶に、低い温度だと苦渋味が抑えられ、旨味や甘味を感じやすいお茶になるのです。
おすすめの温度は玉露や上級茶で50〜70度、通常の煎茶で60度〜80度前後ですが、茶葉や好みによって異なりますので、詳しくはこちらの記事を参考にしてみてください。
参考:お茶の味わいと温度の関係
また、水には軟水と硬水がありますが、煎茶など日本のお茶に合う水は軟水です。
日本の水道水は軟水ですので、そのまま使って問題ありませんが、水道水の場合はカルキを抜くとために、一度沸かしてから冷ますと良いでしょう。
茶葉は1gにつきお湯30ml!
美味しいお茶を淹れるためには、茶葉とお湯の量は多すぎても少なすぎてもいけません。
煎茶の場合、ベストな分量は茶葉1gに対してお湯30mlです。
お茶を淹れる際の失敗の多くは、茶葉に対してお湯を入れすぎること。はかりを使って正確に計量し、美味しい一杯のために分量をこだわってみてください。
煎茶・深蒸し煎茶を淹れる前に
美味しい煎茶を淹れるのに必要な道具は以下の通りです。
使う道具
- 急須
- 湯のみ(茶碗)
- 茶さじ
- 鉄瓶
- 湯冷まし
急須には、陶器製、ガラス製、プラスチック製など様々な素材の物があり、また網の形(茶こし)にも違いがあり、淹れるお茶の味にも影響します。
鉄瓶や湯冷ましは、なかなかご家庭にはないと思いますが、使うといつものお茶がより美味しく楽しめます。
煎茶・深蒸し煎茶の淹れ方
- 茶葉:4g
- お湯:120ml(70度)
分量は一杯分です。茶葉1gに対して30mlを守ってもらえれば、どれだけ淹れていただいても構いません。
今回のレシピは、お茶の二煎目・三煎目を楽しむというよりも、一杯の美味しさを追求したレシピです。二煎・三煎と楽しむ場合はこちらのレシピを参考にしてみてください。
①お湯を沸かす
まずは湯を沸かします。
水道水を使う場合は、一度沸騰させることでカルキが抜け、より美味しいお茶が楽しめます。
②70度まで湯冷しをする
温度調節機能のついたケトルが無い場合は、沸騰したお湯を湯冷ましに注いで温度を下げます。
湯冷しがない場合は、沸かしたお湯を人数分の湯のみに注ぎます。
③茶葉を4g計る
はかりを使い、正確に茶葉を計ります。
④お湯120mlを急須に注いで蒸らす
冷ましたお湯をゆっくりと急須に注ぎ、茶葉を蒸らします。
煎茶なら120秒、深蒸し煎茶なら80秒程待ちます。
この間、蓋は開けたままにしておいてください。湯温がゆっくりと下がり、よりお茶の旨味が楽しめるようになります。
⑤手返しをしながら湯呑みに注ぐ
あとは湯呑みにお茶を注ぐのみですが、この際、急須を「手返し」しながら淹れてみてください。
「手返し」とは、以下の写真のように急須を手首で揺すりながら淹れる技法のこと。
これをすることによって急須の中で茶葉が擦れ合い、成分がより多く抽出されるため、濃厚な味わいを楽しむことができます。
急須はこのように、手のひらで取手を握り、蓋がずれないように親指で支えるように持ってください。
⑥最後の一滴まで注ぎ切る
急須に残った最後の一滴は、お茶の旨味をたっぷりを吸った黄金の一滴です。
急須を縦に2〜3回、優しく振って最後の一滴まで注ぎ切るようにしましょう。
⑦お茶の香りと旨味を楽しむ
煎茶の美味しさはなんと言ってもその香りと旨味です。
湯呑みから立ち上る香り、舌に広がる旨味とそれを引き締める渋味と苦味のバランス、最後にスッと鼻に抜けていく香りまで、心ゆくまで楽しんでください。
お茶は出がらしまで食べられる?
実はお茶の出がらしは意外にも美味しく食べられるのです。
茶葉に溶け残った豊富な栄養分をまとめて摂ることができる「お茶のおひたし」も、是非試してみてください。