June 07, 2020
お茶の有機栽培

お茶の栽培方法の一つである「有機栽培」。

そもそも有機栽培とはどういったものかご存知でしょうか。実は厳しい基準があり、それを満たさなければ有機栽培という表記は認められません。今回はその有機栽培について詳しく解説していきます。

有機栽培って?

有機栽培とは、「化学的に合成された肥料及び農薬を使用しないこと・遺伝子組み換え技術を利用しないこと・農業生産に由来する環境への負荷を出来る限り低減する」方法を用いて行われる農業です。

具体的には、禁止された農薬や化学肥料を使わず、自然が本来持っている生態系に配慮しながら栽培する方法を指します。

無農薬栽培というものもありますが、有機栽培とは規定が違うため全く同じではありません。有機栽培は農薬の散布の有無だけでなく、土壌づくりや種の仕入れ先に至るまで厳しい基準が設けられています。

JAS認証について

JAS認証とは、農産物や加工食品に対して、有機栽培の基準を満たしたものに付けられる証です。

農林水産大臣が定めたJAS法に基づいて、登録認定機関が調査し、この検査を通ったものだけが「有機」や「オーガニック」という表示を許されます。

JASマークをつける場合は、必ず検査を行った検査機関名と認定番号の記載が必要になります。

お茶の有機栽培

お茶の有機栽培は、化学合成農薬・化学合成肥料・化学合成土壌改良材を使わずに3年以上を経過し、堆肥などによる土づくりを行った場所で収穫されなければなりません。

肥料を使う場合は、基準を満たした有機肥料のみが使用可能です。有機栽培を行う農家が肥料を使う場合は、主に自家製の有機ぼかし肥料(発酵肥料)を使っています。

栽培中は、虫や病気が急激に増加しないよう、適切な時期に葉を刈り取って、大切に茶葉を育てます。

有機栽培のお茶の特徴

野生に近い状態で育つため、茶葉本来のもつ味わいが最大限まで引き出されたお茶を生み出します。

香りは力強いものの、それでいて苦味や渋味はきつくなりすぎず、ほどよいコクと爽やかな後味が楽しめます。

有機栽培のメリット

通常の茶葉の場合、お湯や水に淹れるとどうしても農薬も一緒に溶け込んでしまいます。

体に害はない量であっても、農薬を一緒に摂取してしまうことになり、長年摂取することに対して懸念されています。

しかし、有機栽培の茶葉はその心配が全くなく、化学物質過敏症でも安心して飲むことができます。

また、栽培に農薬を使わないことで、環境にも優しく、生態系に悪影響を及ぼしません。

そのため、未来の農業の維持や安定に繋がることが期待されています。

有機栽培のデメリット

有機栽培への転換初期は病害虫の発生が多く収量が不安定になってしまいます。

有機肥料の扱いも難しく、化学肥料に比べ成分が安定しないため、常に土壌や作物の状態を見極め肥料の管理をしなければなりません。

天候による不作や害虫や病気による茶樹への悪影響が起こりやすくなるため、安定出荷が難しいとされています。

土壌が安定するまでの長い年月と、知識・技術がなければ、有機栽培で安定した収量を得ることは難しくなります。