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お茶の茶葉や淹れ方にこだわる人はいますが、保存方法まできちんと気をつける人はどのくらいいるでしょうか。
お茶にとって保存方法はとても大事なことで、味が落ちる原因にもなってしまいます。
開封後のお茶は時間が経つとどうなる?
開封後の茶葉は、空気に触れれば触れるほど品質が低下します。
茶葉の香気成分は次第に揮発してしまうので香りが変化しますし、湿度にも弱く、酸化が進むことで味が劣化してしまうのです。
お茶の味が劣化する要因
茶葉は正しい方法で保存しなければあっという間に味や香りが落ちてしまいます。逆に言えば、正しい方法で保存すれば、長期間美味しいお茶を楽しむことができます。
茶葉が劣化する要因は大きく分けて「酸素(酸化)」「日光」「湿度」の3つです。
酸素(酸化)
酸素はお茶に含まれるカテキン・ビタミンCなどの成分を酸化させるため、味の低下の原因になります。また、茶葉や水色にも影響し、色が悪くなります。
そのため、開封後はしっかり空気を抜いて密封することが大切です。
日光
紫外線や日光により、茶葉の緑色を作る成分であるクロロフィルが退色して、茶葉や水色が緑色から褐色に変化します。
また、茶葉は香りがうつりやすい性質を持っているので、日光を当てることで日光臭がつくことも。日光などの光が当たらない暗所に保管するか、遮光する容器に入れて保管します。
湿度
茶葉中の水分が増加すると酸化が促進されてしまうため、味・色・香りなどに大きく影響します。そのため開封したままの状態での保存は厳禁です。
除湿された場所で保管や、湿気を通さない容器で保管します。
開封後の冷蔵庫保存はダメ?
開封後のお茶を冷蔵庫に保存する人は多いと思いますが、実はこれもあまり良くありません。
冷蔵庫は日光も遮断でき、湿気もなく温度も低いので、一見お茶の保存に適しているようにも感じますが、先述の通り茶葉は香りがうつりやすい性質を持っているので冷蔵庫の中の食材の匂いがついてしまいます。
また冷蔵庫を開閉する際、外との温度差で冷蔵庫内に霧が発生するので湿度が上がり、茶葉がその湿気を吸収する恐れがあります。
冷蔵庫から茶葉を出すときにも茶葉と外の温度差で水滴が発生し、茶葉がその水滴を吸収して鮮度が一気に落ちます。
なので、開封後のお茶は冷蔵庫ではなく、戸棚の中など暗くて湿度の低い場所で保存しましょう。
未開封の茶葉であれば冷蔵庫や冷凍庫で保存しても問題ありません。
お茶の保存に適した道具
茶筒
茶葉の保管に最適なのが茶筒。
蓋部分と本体がピタッと閉まるので密閉率が高く、湿気を防ぐことができますし、日光(光)も遮断してくれます。
茶筒にはさまざまなサイズがありますが、1ヶ月で飲みきれる茶葉の量が入る大きさを選びましょう。大きすぎると茶筒内で茶葉が酸素に触れる部分が多くなり、劣化が早まってしまいます。
ガラス製やプラスチック製は光を通すので選ばないようにしてくださいね。
アルミ袋
アルミは外部からの光や湿気を遮断してくれます。最近は茶葉の保存専用のアルミ袋も販売されているので、これを使えば簡単に茶葉の保存ができます。
お茶を買った際にすでにアルミ袋に入っていることも多いですよね。
その場合はしっかり密閉さえすればそのまま保存できます。