June 07, 2020
お茶の被覆栽培

お茶の栽培方法の一つである「被覆栽培」。

この方法で作られた茶葉は「玉露」や「碾茶」「かぶせ茶」に加工されますが、なぜこれらのお茶を作るのに被覆栽培の茶葉が使われるのでしょうか。

その理由を詳しく解説していきます。

被覆栽培って?

被覆栽培とは、新芽の育成中に茶樹に覆いをかけ、一定期間日光を遮って栽培する方法をいいます。日光を遮ることで茶葉の光合成が抑えられ、新芽が生長し硬い葉になるのを遅らせることができます。このおかげで摘採時間を伸ばすことができます。また、覆いで茶葉を保温することによって、霜を防ぐだけでなく摘採時期を早めることが可能になります。

「硬い葉になりにくいこと・保温が出来ること」により、品質の良いお茶を作れるようになりました。

被覆栽培のお茶の特徴

栽培中に被覆すると「覆い香」と呼ばれる独特の青い香りがつきます。クロロフィルという葉緑素も増えるため、葉の緑色が濃くなります。

被覆栽培のお茶は露天栽培のお茶に比べ、鮮やかな緑色の水色になり、覆い香から生まれる芳潤な香り、渋味が軽く旨味をしっかり感じられる味わいが特徴です。

この鮮やかな色味、渋みの軽い味わいが「玉露」や「碾茶」の加工に適しています。

被覆栽培でお茶が美味しくなる理由は?

お茶の旨味成分(テアニン)は日光に当たると渋味成分(カテキン)に変化する性質があります。

被覆栽培では、日光を遮って栽培するため、テアニンがカテキンに変化するのを防ぐことができ、旨味をたっぷりと蓄えたお茶になります。

また、カテキンよりさっぱりとした苦味のカフェインは、遮光することでその量が増えるため、被覆栽培のお茶は、露天栽培のお茶に比べ、渋味・苦味が軽くなり、甘みを感じやすくなります。