March 17, 2020
日本のお茶の産地|三重県

三重県は、お茶の生産量第3位の都道府県です。第1位の静岡県、第2位の鹿児島県に比べると差はあるものの、平成30年度の生産量は6,240トンと、日本屈指のお茶どころの一つです。

三重県内で生産されたお茶は、総じて「伊勢茶」と呼ばれ、三重ブランド認定品のひとつになっています。「やぶきた」を筆頭に「さやまかおり」「おくみどり」「さえみどり」などの品種が主に栽培されています。

あまり知られていませんが、アイスクリームなどのスイーツで利用される加工用原料茶では、三重県のお茶がもっとも高いシェアを占めています。

三重県のお茶づくりの歴史

三重県でのお茶の栽培の歴史は古く、最も古い記録では、西暦900年の初め頃に、今の四日市市水沢町一乗寺でお茶が栽培されていたという記録が残っています。 鎌倉時代に茶の栽培を国内に普及した明恵上人が、茶の種を植えたのが伊勢川上であることからも、伊勢茶の歴史が深いことがわかります。

江戸時代の終わりごろには、水沢町にある常願寺の住職・中川教宏が宇治からお茶の種を持ち帰って、お茶の栽培を広めて、産業としての発展に寄与しました。

このように長いお茶づくりの歴史と、お茶作りに適した立地を持つ三重県ですが、前述の通り、三重県はいま日本で3番目にお茶の生産量が多い都道府県ですが、残念ながらそのことはあまり知られておらず、伊勢茶の知名度もそれほど高くありません。

その原因としては、三重県のお茶が他県の銘柄茶の原料用茶として出荷されることが多く、「伊勢茶」としてのブランド確立ができていないことが挙げられます。 (例えば、三重県で生産がされ、静岡県で最終の仕上げがされたお茶は「静岡茶」として販売される)

栽培している地域

三重県は南北に細長い形をしていますが、ほとんどの地域で温暖な気候を持つ都道府県です。平均気温は14〜15度、雨が多く、水はけの良い土質は、お茶の栽培に適した地域だと言えます。

三重県内で生産されるお茶は全て「伊勢茶」というブランド茶に内包されます。その中に、大きく分けて北勢地域と中南勢地域という生産地があります。

北勢地域

鈴鹿市、四日市市、亀山市の3市を中心とした北勢地域では、煎茶・かぶせ茶が多く生産されています。かぶせ茶の生産量では、三重県が最も生産量の多い都道府県です。

かぶせ茶という名前の由来は栽培方法の一つ、「被覆栽培」から来ています。 収穫の1週間〜10日間前から、日光を遮るために茶の木に覆いをする栽培方法のことで、この覆いをすることによりお茶の旨味が深まり、葉の緑色も濃くなります。

中南勢地域

松坂市、大台町、度会町を含む中南勢地域では、谷あいの傾斜地や、川沿いの平地を利用して良質な煎茶、深蒸し煎茶が多く生産されています。