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日本では約40都道府県でお茶が栽培されています。鹿児島の温暖な南から、埼玉の寒冷な北まで——気候と地形の多様性が、日本茶の産地の個性を生み出しています。

このページでは、日本の主な茶産地をひと目で見渡せます。気になる産地へ進めるように、特徴とリンクをまとめました。

日本の主要茶産地

鹿児島と静岡が主産県の荒茶生産量の約8割を担い、三重と宮崎が続く。京都宇治は量より質で突出し、福岡八女、埼玉狭山、佐賀嬉野、奈良、石川がそれぞれ独自のスタイルを持つ。この10産地を押さえると、日本茶の多様性がひと目でわかります。生産シェアは農水省令和5年産作況調査に基づく主産県内の概算値です。

産地代表茶特徴主産県内シェア(概算)
鹿児島県煎茶・早摘み新茶近年、静岡と並ぶ最大産地に成長。温暖な南九州の気候を活かした大規模早摘み栽培(農水省令和5年産作況調査)約38%
静岡県煎茶・深蒸し煎茶日本茶の代名詞的な産地。やぶきた品種の発祥地。牧之原台地の大規模栽培(農水省令和5年産作況調査)約40%
三重県(伊勢茶)かぶせ茶・煎茶全国第3位。全国最多のかぶせ茶生産量約7%
宮崎県煎茶全国第4位。温暖な九州気候。早摘み生産が拡大約4%
京都府(宇治茶)抹茶・玉露・てん茶日本を代表する名産地。被覆栽培の発祥地として知られ、歴史ある茶づくりの中心約3%
福岡県(八女茶)玉露・煎茶全国茶品評会玉露部門の連続最高賞産地。朝霧と急斜面の茶畑約2〜3%
埼玉県(狭山茶)煎茶(狭山火入れ)日本最北の主要産地。独自の仕上げ製法。日本三大茶のひとつ約1%
佐賀県(嬉野茶)蒸し製玉緑茶(グリ茶)独特の丸みを帯びた茶葉。嬉野温泉周辺で親しまれてきた産地茶約1%
奈良県(大和茶)煎茶・ほうじ茶日本最古の茶産地のひとつ。仏隆寺の空海伝承。侘び茶の祖・村田珠光の故郷少量
石川県(加賀茎茶)棒茶(茎茶)石川独自の茶道文化に根ざした棒茶の産地少量

日本茶産地が多様な理由

日本が40県以上でお茶を産地化できる理由は、国土の南北差が大きく、火山性土壌、川霧、高地の寒暖差といった多様な自然条件が各地で揃うからです。同じ緑茶でも、産地が変われば味も香りも製法も大きく変わります。

日本は南北に細長い国土を持ち、気候帯が亜熱帯から冷温帯まで広がります。静岡と鹿児島の温暖な平地から、宇治の川霧が立つ盆地、八女の霧深い山間部、狭山の霜と戦う寒冷地まで——同じ「緑茶」でも、育つ環境がここまで違います。

土壌も多様です。富士山麓の火山性土壌(静岡)、粘土質の沖積土(宇治)、赤土系の丘陵地(八女や嬉野)——それぞれの土壌が茶の根の張り方と養分の取り込み方を変え、最終的な味わいに影響します。

この地形・気候・土壌の多様性と、各産地の数百年にわたる栽培の知恵が重なって、日本茶の産地ごとの個性が生まれています。

産地で選ぶ日本茶

選ぶ基準は大きく「風味」と「歴史」の2軸。日常の煎茶なら鹿児島か静岡、旨味の深い被覆茶なら宇治や八女、個性ある地域茶なら嬉野や狭山という具合に、用途や好みで絞り込めます。まずどちらを優先するかを決めてから各産地ガイドへ進むと、選びやすくなります。

風味から選ぶなら:爽やかな日常の緑茶なら、まずは静岡・鹿児島から。深い旨味と甘味を求めるなら宇治や八女の玉露。独特の渋味と香ばしいコクなら狭山火入れの煎茶。まろやかな飲み口と、丸みのある茶葉の個性を楽しみたいなら嬉野の玉緑茶。

歴史から選ぶなら:まず宇治。鎌倉期の茶の広がりをたどるなら、栄西ゆかりの土地にも目が向きます。奈良には空海伝来説や、侘び茶の祖・村田珠光につながる系譜があります。明治の輸出茶産業の歴史を感じるなら、静岡が外せません。

各産地の個性を、一杯のお茶で感じてみてください。産地の背景を知ってから飲むと、同じお茶でも味わいが変わります。私たちの日本茶コレクションでは、産地ごとに厳選したお茶をご用意しています。