ほうじ茶カフェイン: 知っておきたい意外な事実
お茶の効能|コレステロール
歳をとるごとに気になり出す身体の健康。健康診断の度にコレステロールの数値にビクビクしている、という方も多いのではないでしょうか?
実ははお茶は、血中コレステロール値を下げる効能を持つ飲料。そこで今回は、お茶に含まれるコレステロール値を下げる成分や、効果的な飲み方についてご紹介していきます。
高いコレステロール値のリスク
そもそもコレステロールとは、細胞膜やホルモンの成分であり、人間の身体にとって非常に重要な成分です。
しかしコレステロールには「善玉(HDLコレステロール)」と「悪玉(LDLコレステロール)」があり、このうち悪玉コレステロールは、血管の内側にこびりつき、詰まりやすくさせる性質を持っています。
そのため、悪玉コレステロールが増えすぎると動脈硬化に繋がり、脳梗塞や心筋梗塞などの重大な疾病のリスクが高まると言われています。
血中コレステロールが高くなる原因
コレステロールが高くなる原因には以下のものが挙げられます。
- 遺伝
- 欧米スタイルの脂肪の多い食事
- 運動不足
また、男性は40〜50歳ごろ、女性は閉経を迎える頃から特に悪玉コレステロールが高くなる傾向があるため、高齢者にとって悪玉コレステロールを減らすことは、健康を維持する上で重要な課題のひとつです。
※参考:なるほど、なっとく 高コレステロール血症 | 病気の知識 | 患者・ご家族の皆さま | シオノギ製薬(塩野義製薬)
お茶がコレステロール値を下げる
体に様々な悪影響を及ぼすコレステロールですが、お茶に含まれるカテキンの内、「エピガロカテキンがガレート」には、コレステロール値を下げる効果があることが研究によって明らかになっています。
エピガロカテキンガレートはカテキンの一種で、悪玉コレステロールの酸化を抑制する働きを担っています。さらにこのエピガロカテキンガレートは、善玉コレステロールには影響せず、悪玉コレステロールのみを低下させるという特性を持っており、血中コレステロールを低下させるのに非常に適した成分なのです。
コレステロール値を下げるお茶の飲み方
コレステロール値を下げることができるお茶の成分、カテキン。
カテキンの含有量は、品種や栽培方法、摘採時期によって大きく変化します。品種によって渋味の多寡が変わりますし、日本で多く作られている中国種よりも、インドなどで作られているアッサム種の方がカテキンの含有量は高くなります。
被覆栽培によってカテキンの生成が抑制される場合もありますし、逆に日照時間の長い二番茶・三番茶は、一番茶と比べて多くのカテキンを含んでいます。
ですのでここでは、一般的にお茶からカテキンを多く摂取する方法を以下3点に分けてお伝えしていきます。
- 高温のお湯で淹れる
- 二番茶・三番茶を購入する
- 出がらしの茶葉を食べる
高温のお湯で淹れる
カテキンは「低い温度では水に溶け出しにくい」という性質を持っています。
そのため、70度以上の高温で淹れることで、カテキンがしっかりと溶け出したお茶になります。渋味はやや強くなりますが、カテキンを多く摂るには、高温で淹れるのがオススメです。
二番茶・三番茶を購入する
お茶の葉は、その収穫される時期から一番茶(新茶)、二番茶、三番茶などに分類されます。
一般的には一番茶が最も香りが良く、品質も高いと言われていますが、日照時間が長い時期に育つ二・三番茶は、光の作用によって生成されるカテキン類を、一番茶よりも多く含んで育ちます。
渋味は一番茶と比べて強くなりますが、肥満予防でお茶を飲む際には二番茶や三番茶を選ぶのがおすすめです。
出がらしの茶葉を食べる
カテキンは水溶性の物質ではありますが、その全てがお湯に溶け出す訳ではありません。茶葉に含まれるカテキンを全て摂取するためには、出がらしを食べるのが一番です。
おすすめはお茶のおひたしにして食べること。簡単で意外にも美味しく食べられるので、是非試してみてください。
お茶の効能|認知症
記憶障害や判断力の低下などの症状をもたらす認知症。
お茶は、そんな認知症を予防する成分を持つ飲料のひとつです。
今回は、お茶に含まれる認知症予防の成分や、効果的な飲み方についてご紹介していきます。
認知症のリスクと原因
厚生労働省の調査によると、2020年の日本の65歳以上の高齢者の認知症の発症率は16.7%。高齢化に伴いその数は年々増加し、2025年には20%以上の高齢者が認知症にかかると予想されています。
認知症のリスク
認知症にかかると、以下のような症状が引き起こされます。
- 記憶障害
- 理解・判断力の障害
- 計画を立てて行動できなくなる
- 時間や場所、人との関係がわからなくなる
また、人にうまく自分の気持ちが伝えられないもどかしさから、暴力行為を働いたり、抑うつ傾向になったりするケースも存在します。
認知症の原因
認知症には「アルツハイマー型」「脳血管性認知症」などの種類がありますが、それらの原因としては以下のものが挙げられます。
- 脳内における異常タンパク質の蓄積(アルツハイマー型認知症)
- 高血圧や糖尿病などの生活習慣病(脳血管性認知症)
- 神経細胞の減少(前途側頭葉型認知症)
- レビー小体による脳の神経細胞の破壊(レビー小体型認知症)
特に、日本の中で最も多いのが「アルツハイマー型」の認知症で、全体の7割弱を占めています。
※参考:認知症施策の総合的な推進について(厚生労働省老健局)、認知症の現状と将来推計(三菱UFJ信託銀行)
お茶は認知症を予防する
お茶に認知症を予防する効果があることは、以下のような研究から実証がされています。
- 緑茶を1日2杯以上飲んだ人は、1週間に3杯以下しか飲まない人に比べて、認知障害の割合が半分以下になる
- マウスによる実験で、お茶に含まれる成分が脳組織の萎縮や記憶力の低下を抑制した
認知症を予防するのは、お茶に含まれる「カテキン」です。
アメリカの研究によると、カテキンは特にアルツハイマー型の認知症に効果があることが明らかになっています。
現在日本で最も多い認知症の種類はアルツハイマー型なので、お茶が認知症予防になる可能性は非常に高いのです。
※参考:『日本茶のすべてがわかる本』農文協
認知症を予防できるお茶の飲み方
認知症を予防するお茶の成分、カテキン。
カテキンの含有量は、品種や栽培方法、摘採時期によって大きく変化します。品種によって渋味の多寡が変わりますし、日本で多く作られている中国種よりも、インドなどで作られているアッサム種の方がカテキンの含有量は高くなります。
被覆栽培によってカテキンの生成が抑制される場合もありますし、逆に日照時間の長い二番茶・三番茶は、一番茶と比べて多くのカテキンを含んでいます。
ですのでここでは、一般的にお茶からカテキンを多く摂取する方法を以下3点に分けてお伝えしていきます。
- 高温のお湯で淹れる
- 二番茶・三番茶を購入する
- 出がらしの茶葉を食べる
高温のお湯で淹れる
カテキンは「低い温度では水に溶け出しにくい」という性質を持っています。
そのため、70度以上の高温で淹れることで、カテキンがしっかりと溶け出したお茶になります。渋味はやや強くなりますが、カテキンを多く摂るには、高温で淹れるのがオススメです。
二番茶・三番茶を購入する
お茶の葉は、その収穫される時期から一番茶(新茶)、二番茶、三番茶などに分類されます。
一般的には一番茶が最も香りが良く、品質も高いと言われていますが、日照時間が長い時期に育つ二・三番茶は、光の作用によって生成されるカテキン類を、一番茶よりも多く含んで育ちます。
渋味は一番茶と比べて強くなりますが、肥満予防でお茶を飲む際には二番茶や三番茶を選ぶのがおすすめです。
出がらしの茶葉を食べる
カテキンは水溶性の物質ではありますが、その全てがお湯に溶け出す訳ではありません。茶葉に含まれるカテキンを全て摂取するためには、出がらしを食べるのが一番です。
おすすめはお茶のおひたしにして食べること。簡単で意外にも美味しく食べられるので、是非試してみてください。
お茶の効能|肥満
肥満になると、高血圧や糖尿病といった疾病のリスクが高まります。そのため、肥満の予防は健康な体を作る上で非常に重要です。
実は、お茶を飲むことは効果的な肥満予防のひとつ。
ここでは、肥満を防ぐお茶の成分や飲み方について解説していきます。
肥満の原因とリスク
2019年の厚生労働省「国民健康・栄養調査報告」によると、日本の20歳以上の人の肥満の割合は男性33.0%、女性22.3%となっており、非常に多くの人が肥満に悩んでいます。
肥満を引き起こす原因としては、遺伝体質や食べ過ぎ、運動不足などが挙げられますが、環境と遺伝の割合は「7:3」であると言われており、食生活よって肥満は改善できると考えられています。
肥満になると、以下のような疾病のリスクが高まります。
- 高血圧
- 脂質異常症
- 糖尿病
- 痛風
- 胆石症
どれも生活や命に関わる重大な病気で、肥満を予防することは、これらの病気のリスクを減らし、健康に暮らすために非常に重要なのです。
肥満を予防するお茶の成分
お茶に含まれるカテキンには、肥満の原因となる「ブドウ糖」の生成を抑制する機能があり、肥満を抑制する効能があります。
BMIが高い肥満の成人男性に、カテキンの量が異なる複数のお茶を飲み比べてもらったところ、カテキンの値が高いお茶を飲み続けた方が脂肪の減少が早まったという調査結果もあります(出典:『日本茶のすべてがわかる本』)。
つまり、お茶を飲み、カテキンを多く摂取することで肥満を予防することができるのです。
カテキンだけじゃない!?陰の立役者
肥満を予防する効果のあるカテキンですが、単独ではそれほど大きな効果を持たず、カフェインとの相乗効果で予防効果が向上すると考えられています。
そのため、肥満予防のためにお茶を飲む場合は、カフェインレスのお茶を避けるようにしましょう。
肥満を予防できるお茶の飲み方
ここでは、肥満を予防できるお茶の飲み方をご紹介します。
高温のお湯で淹れる
カテキンとカフェインは「低い温度では水に溶け出しにくい」という性質を持っています。
そのため、80度以上の高温で淹れることで、カテキンとカフェインがしっかりと溶け出したお茶になります。苦渋味はやや強くなりますが、カテキンとカフェインを多く摂るには、高温で淹れるのがオススメです。
出がらしの茶葉を食べる
カテキン・カフェインは共に水溶性の物質ではありますが、その全てがお湯に溶け出す訳ではありません。茶葉に含まれる成分を全て摂取するためには、出がらしを食べるのが一番です。
おすすめはお茶のおひたしにして食べること。簡単で意外にも美味しく食べられるので、是非試してみてください。
二番茶・三番茶を購入する
お茶の葉は、その収穫される時期から一番茶(新茶)、二番茶、三番茶などに分類されます。
一般的には一番茶が最も香りが良く、品質も高いと言われていますが、日照時間が長い時期に育つ二・三番茶は、光の作用によって生成されるカテキン類を、一番茶よりも多く含んで育ちます。
渋味は一番茶と比べて強くなりますが、肥満予防でお茶を飲む際には二番茶や三番茶を選ぶのがおすすめです。
トクホのお茶を利用する
消費者庁長官の定める「特定保健用食品(トクホ)」のお茶にも、肥満に効果のあるものがあります。
トクホのお茶は科学的に保健機能があると認められたものしか認可されないため、既に効果の実証されているものしか製品化されていません。
肥満対策としてトクホのお茶を飲む際には、「脂肪を減らすのを助ける」と書かれている伊右衛門特茶(サントリー)などの製品を選ぶと良いでしょう。
お茶の効能|高血圧
高血圧は、成人を越えた日本人の2人に1人が抱えている問題です。
そんな高血圧ですが、お茶を飲むことによって予防できることが明らかになっています。
ここでは、高血圧の基礎知識から、お茶を使って高血圧を予防する方法をご紹介します。
高血圧って?リスクと原因
高血圧は文字通り、血圧が高い状態を指します。
この状態が続くと、血管や心臓に負担がかかり、脳卒中や心筋梗塞、心不全、甲状腺、副腎などの病気を引き起こす可能性があり、最悪の場合は死に至るリスクを孕んでいます。
そんな高血圧の原因は、飲酒・食塩の過剰摂取・肥満・ストレスなど、生活習慣に起因しています。それ以外にも、遺伝で高血圧になりやすい人もおり、環境因子や遺伝子によって引き起こされるのです。
厚生労働省によると、現在は20歳以上の日本人の2人に1人が高血圧に悩まされており、非常に罹患のリスクの高い生活習慣病です。
お茶が高血圧を予防する?
お茶には、以下のような高血圧を予防する成分が含まれています。
カテキン
お茶に含まれるカテキンには、高血圧の原因となる「アンギオテンシンI変換酵素」という物質の働きを抑える効果があります。
実際、緑茶をよく飲む人の脳卒中による死亡率は、飲まない人に比べて男性で35%、女性で42%も低くなるという結果も出ています(出典:『日本茶のすべてがわかる本』農文協)。
GABA
GABA(γ-アミノ酪酸)とは、お茶の葉に含まれているグルタミン酸が変化してできた成分です。
GABAには血管を収縮させる作用のある「ノルアドレナリン」という物質を抑制する機能があり、血圧の上昇を防ぎます。
テアニン
テアニンはお茶に特有のアミノ酸の一種で、血管を拡張することで高血圧を防ぐ作用があります。
テアニンを摂取するとリラックスして血行がよくなるので、仕事や勉強に集中したいときにも効果的です。
高血圧を予防できるお茶の飲み方
高血圧を予防できるお茶の飲み方には、以下のようなものがあります。
高温のお湯で淹れる
カテキンは「低い温度では水に溶け出しにくい」という性質を持っています。
そのため、70度以上の高温で淹れることで、カテキンがしっかりと溶け出したお茶になります。渋味はやや強くなりますが、カテキンを多く摂るには、高温で淹れるのがオススメです。
出がらしの茶葉を食べる
カテキンは水溶性の物質ではありますが、その全てがお湯に溶け出す訳ではありません。茶葉に含まれるカテキンを全て摂取するためには、出がらしを食べるのが一番です。
おすすめはお茶のおひたしにして食べること。簡単で意外にも美味しく食べられるので、是非試してみてください。
玉露や抹茶を選ぶ
高血圧を防ぐ成分であるテアニンは、お茶の中でも特にかぶせ茶・玉露・抹茶などの高級茶に多く含まれる傾向があります。これは、被覆栽培によってテアニンからカテキンが生成されるのを抑制して作られるためです。
また二番茶・三番茶よりも、一番茶に多く含まれており、一番茶の中でも若く柔らかい芽により多く含まれます。一番茶の中でもベストなタイミングで摘採されたお茶に、最も多くのテアニンが含まれているのです。
そのため、「テアニンをしっかりと摂りたい」という方は普段よりも少しお高めのお茶を選んでみてください。
ギャバロン茶を選ぶ
GABAは、生葉を数時間無酸素状態で放置することによって生成され、この方法で作られたお茶を「ギャバロン茶」といいます。
ギャバロン茶を選べばGABAを多く摂取することができるので、血圧が気になる時にはオススメです。
お茶の効能|花粉症
お茶に含まれるカテキンの一種である「メチル化カテキン」には、アレルギーや花粉症を緩和する効果があります。
ここでは、「メチル化カテキン」の基本情報や効能、多く含まれるお茶の品種などをご紹介していきます。
お茶はアレルギー・花粉症に効く?
お茶には様々な健康効果がありますが、一部のお茶にはアレルギーや花粉症を抑制する効能があります。
お茶がそのような働きを持つのは、「メチル化カテキン」という成分を含んでいるからです。
メチル化カテキンって?
「メチル化カテキン」は、カテキンの一種です。
カテキンと一口に言っても、お茶には「エピガロカテキンガレート」や「エピカテキン」など、複数の種類のカテキンが含まれています。
メチル化カテキンは、お茶に最も多く含まれる「エピガロカテキンガレート」が変化した化合物のことを指します。
メチル化カテキンの効能
メチル化カテキンは、ヒスタミンなどのアレルギー症状を起こす物質の放出を妨げる効能があります。
というのは、メチル化カテキンは「アレルギー体を受け取った」という情報を脳に伝えずにシャットアウトする役割を持っているからです。
たとえば、メチル化カテキンを含むお茶をアレルギーを持つ動物に与えたところ、鼻汁や涙、浮腫などが改善したという実験データもあるほど。
つまり、メチルカテキンを多く含むお茶を摂取すれば、効率的にアレルギー症状を緩和できるということですね。
メチル化カテキンが含まれるお茶とその飲み方
メチル化カテキンが多く含まれるお茶としては、「べにふうき」「べにふじ」「べにほまれ」などが挙げられます。いずれも元々は紅茶用として開発された品種ですが、一点注意が必要なのは、紅茶に加工するとメチル化カテキンが別の化合物に変化してしまうということ。
そのため、メチル化カテキンを効率的に摂るためには、「紅茶」ではなく「緑茶」と記載されたものを購入するようにしましょう。
なお、これらのお茶を飲む際には、5分ほど煎じてから飲むと効率的にメチル化カテキンを摂取することができます。
メチル化カテキンは水に溶け出さない?
実は「メチル化カテキン」は水溶性ではないので、お湯には溶け出しにくく、茶葉を丸ごと体に取り込まなければ、あまり効果がありません。
そのため、「花粉症対策」として市販されているべにふうきは、茶葉を粉末にして加工されている場合がほとんどです。 粉末茶をお湯や水、牛乳などに溶かして飲んでみてください。
「やぶきた」はメチル化カテキンを含まない?
「やぶきた」は緑茶の代表的な銘柄ですが、メチル化カテキンをあまり多く含んでいません。
アレルギーや花粉症状に対する効果はそれほど期待できないので、「べにふうき」など別のお茶を選ぶことをおすすめします。
お茶の効能|抗酸化作用
抗酸化作用はお茶が持つ健康効果のひとつで、アルツハイマー・リューマチ・ガンなど、様々な病気のリスクを減らす効能があります。
この記事では、抗酸化作用の基礎情報やプロセス、抗酸化作用の強いお茶などをご紹介します。
抗酸化作用って?
抗酸化作用は、お茶の持つ健康機能のひとつです。
ガンやリューマチなどを予防するほか、組織の老化を防いだり、免疫力を保持したりする効能もあります。
抗酸化作用が起きる仕組み
ここでは、抗酸化作用が起きるプロセスを簡単に見ていきましょう。
そもそも人間の体には「酸素を取り込み、二酸化炭素を排出する」という仕組みがあります。しかし、精神的なストレスや飲酒、喫煙、紫外線、激しいスポーツなど、様々なきっかけで酸素は「活性酸素」へと変化し、体内に残留します。
活性酸素は最近の侵入を防ぐという身体に重要な役割を持つ反面、悪玉酸素や酸素毒とも呼ばれ、健康な細胞を損傷してリューマチ・肝炎・動脈硬化などの病気を起こす要因の一つです。
本来は活性酸素が増えすぎると、それを消去する酵素が体内で作られ、過剰な活性酸素を減らしてくれるのですが、そのはたらきは生活習慣や年齢とともに衰え、特に40代を境に抗酸化物質の働きは急激に低下すると言われています。
こうして次第に増える活性酸素が、様々な病気を引き起こしてしまうのです。
「抗酸化作用」とは、この活性酸素が生まれるのを防止したり、すでに発生した活性酸素を消したりする役割を担っており、老化や病気の予防に非常に効果的です。
抗酸化作用はどう体に良い?
抗酸化作用は「すべての病気予防につながる」と言われるほど重要な機能です。
抗酸化作用によって罹患のリスクを減らせる主な病気には、以下のものがあります。
- リューマチ
- 肝炎
- がん
- 動脈硬化
- アルツハイマー型痴呆
※参考:芳野恭士ほか(2017)「健康茶の抗酸化作用」『沼津工業高等専門学校研究報告』
どれも生活や命に影響する重大な病気ですが、お茶を飲むことによってこれらのリスクを軽減することができます。
また、抗酸化作用には組織そのものの老化を防いだり、免疫力を保持したりする効果もあります。健康寿命を延ばし、健康で若々しい生活を送るために非常に重要な効果なのです。
抗酸化作用があるお茶の成分
お茶の成分の中でも、最も強い抗酸化作用を持っているのが「カテキン」です。
ビタミンCやビタミンEにも抗酸化作用がありますが、なんとカテキンはそれらの数倍〜数十倍ほどの抗酸化作用を持っています。
お茶は強い抗酸化作用を持つカテキンを含み、同時にβ-カロテン・ビタミンE、ビタミンCなど、抗酸化作用のあるビタミンも含んでおり、抗酸化作用の恩恵を効率よく享受することができる飲み物なのです。
カテキンを多く摂取して、抗酸化作用を得るためには?
カテキンの含有量は、品種や栽培方法、摘採時期によって大きく変化します。品種によって渋味の多寡が変わりますし、日本で多く作られている中国種よりも、インドなどで作られているアッサム種の方がカテキンの含有量は高くなります。
被覆栽培によってカテキンの生成が抑制される場合もありますし、逆に日照時間の長い二番茶・三番茶は、一番茶と比べて多くのカテキンを含んでいます。
ですのでここでは、一般的にお茶からカテキンを多く摂取する方法を以下3点に分けてお伝えしていきます。
- 高温のお湯で淹れる
- 二番茶・三番茶を購入する
- 出がらしの茶葉を食べる
高温のお湯で淹れる
カテキンは「低い温度では水に溶け出しにくい」という性質を持っています。
そのため、70度以上の高温で淹れることで、カテキンの成分がしっかりと溶け出したお茶になります。渋味はやや強くなりますが、カテキンを多く摂るには、高温で淹れるのがオススメです。
二番茶・三番茶を購入する
お茶の葉は、その収穫される時期から一番茶(新茶)、二番茶、三番茶などに分類されます。
一般的には一番茶が最も香りが良く、品質も高いと言われていますが、日照時間が長い時期に育つ二・三番茶は、光の作用によって生成されるカテキン類を、一番茶よりも多く含んで育ちます。
カテキンを多く摂りたい場合には、二番茶・三番茶を選ぶのがおすすめです。
出がらしの茶葉を食べる
カテキンは水溶性の物質ではありますが、その全てがお湯に溶け出す訳ではありません。茶葉に含まれるカテキンを全て摂取するためには、出がらしを食べるのが一番です。
おすすめはお茶のおひたしにして食べること。簡単で意外にも美味しく食べられるので、是非試してみてください。